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ABMにおけるターゲット企業(アカウント)の 選定方法とティアリングの基礎

目次
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ABMで重要なのは「誰に売るか」。ここがズレれば、その後のコンテンツもツール投資もすべて無駄になりかねません。

感覚に頼らず、データとロジックで「勝てる企業」を選び抜くための具体的な手順を解説します。

ターゲット選定の基本概念「ICP」とは

ペルソナとの違い(企業属性か、人物像か)

ターゲットを「企業(組織)」として捉えるか、「個人(人物)」として捉えるかという点が最大の違いです。ICPは「会社」の属性(業種、規模、地域など)を定義するのに対し、ペルソナは「その中にいる人」の属性(役職、年齢、個人の悩みなど)を定義します。ABMではまずICPで「狙うべき池」を決め、その後にペルソナで「釣るべき魚」をイメージする順番が重要です。

ICPを定義するための構成要素

ICPを定義する際は、単に売上規模だけでなく、複数の視点を組み合わせます。

  • ファーモグラフィクス(企業属性):業種、従業員数、売上高、所在地、上場/非上場など。
  • テクノグラフィクス(技術利用状況):導入しているSaaS、CRM、マーケティングツールなど。
  • 状況的要因:資金調達の有無、急成長中か安定期か、特定の経営課題の有無など。

これらを掛け合わせ、「自社サービスが最も刺さる条件」を具体化します。

ターゲット企業選定の具体的実践手順

ステップ1:ターゲットリストの作成

ICPの定義ができたら、具体的な企業リストの作成です。「社内データ」と「社外データ」の掛け合わせが鍵となります。

まずCRM(顧客管理システム)にある過去の受注データを分析し、LTV(顧客生涯価値)が高い企業や、受注までのリードタイムが短い企業の共通項を見つけます。次に、その共通項(ICP条件)に合致する未取引企業を、企業データベースなどを活用して抽出します。これにより「勝てるパターン」に基づいたリストが完成します。

ステップ2:ティアリング(優先順位付け)

リストアップしたすべての企業に、同じ熱量でアプローチするのは非効率です。ここで必要になるのが「ティアリング(ランク分け)」です。

企業をTier1、Tier2、Tier3にランク分けする意味

ティアリングとは、収益ポテンシャルや戦略的重要度に応じて、ターゲット企業をTier1(最重要)、Tier2(重要)、Tier3(一般)の3段階程度に分類することです。「選択と集中」を行い、限られた予算と人員を、最も成果が見込める企業群へ集中的に投下するために欠かせない工程です。

ランクごとのリソース配分

ランクによってアプローチ手法(リソース配分)を変えます。

  • Tier1(最重要):営業とマーケが連携し、個社ごとにカスタマイズした手紙や提案を行う「ハイタッチ施策」。
  • Tier2(重要): 業界ごとのセミナーなど、ある程度絞り込んだ「ロータッチ施策」。
  • Tier3(一般): MAツール等を用いた自動メール配信やWeb広告などの「テックタッチ施策」。

選定における注意点

知名度だけで大手企業を選ぶのは失敗の典型です。重要なのは、相手が今サービスを必要としているか見極めることです。決算資料から課題を読み解く適合性や、料金ページの閲覧といった行動データを重視し、成約確度が高い企業を優先的にリストアップしてください。

まとめ:ターゲット選定は「仮説検証」の繰り返し

ターゲット選定は一度で完結しません。市場や商材の変化に応じ、四半期ごとのリスト更新が不可欠です。アプローチの結果、受注率が悪ければ条件を再設定し、良ければ類似企業を追加してください。この改善サイクルを回す運用が、ABMの成果を最大化させる鍵となります。

確度の高い商談を増やす
おすすめのABMツール4選

ABMツールと一口に言っても、その活用方法は営業部門とマーケティング部門とで異なります。

ここでは、インバウンド営業・アウトバウンド営業それぞれの特性に応じて、アプローチ可能なフェーズや手法に違いのあるツールをご紹介いたします。ツール選びの参考にしてください。

イン
バウンド
営業
自社と親和性が高い
未接点の
見込み企業も
分析・開拓できる
Marketing Marker
MarketingMarkerHP
画像引用元:MarketingMarker公式HP(https://sales-marker.jp/marketing-marker/)
  • Web上の行動履歴(検索・広告閲覧・クリック)と企業データベースを掛け合わせ、今ニーズが高まりつつある企業を潜在的な段階から発見できる。
  • Web上の行動から得た興味関心データをもとに、検討段階に合わせたLPやポップアップを自動表示。検討段階にない顧客にもニーズを喚起することで、新たな市場の創出ができる。
イン
バウンド
営業
自社サイトを
訪問した企業を
ナーチャリングできる
TRENDEMON
TRENDEMONHP
画像引用元:TRENDEMON公式HP(https://trendemon.jp/)
  • 自社サイト訪問ユーザーが「どの記事を、どんな順番で読んで、商談につながったか」を可視化。コンテンツごとの商談化率を明らかにし、記事の改善ができる。
  • 商談に繋がりやすいコンテンツの中から、ユーザーごとに最適化されたコンテンツを自動で出しわけし、離脱を防ぐ
アウト
バウンド
営業
今まさに
自社に興味がある企業を
自動でリスト化できる
Sales Marker
SalesMarker
画像引用元:SalesMarker公式HP(https://sales-marker.jp/)
  • Web上の検索や閲覧行動をもとにニーズが顕在化したユーザーを検知可能。“今すぐ商談に繋がりやすい顧客”を自動でリストアップできる。
  • 部署・業種・従業員規模などの詳細条件と掛け合わせ、自社サービスの購入を検討する「部署」「担当者」に直接アプローチできるので、アポ率向上が期待できる。
アウト
バウンド
営業
属性条件を組み合わせて
自在にリスト化できる
SalesNow
SalesNow
画像引用元:SalesNow公式HP(https://top.salesnow.jp/)
  • 約540万社以上(※)の企業データと、業種、従業員数、売上規模など、100項目以上の条件で企業検索が可能。自社のターゲットに合致する企業を絞り込める。
  • 例えば、「フリーランス人材を募集している企業」など、行動や取り組みから今注力している領域が推察される企業を抽出。ドンピシャのターゲット企業を柔軟にリスト化できる。
※参照元:SalesNow公式HP(2025年7月23日確認時点) (https://top.salesnow.jp/)