ABMは、今注目を集めるマーケティング手法ですが、すべての企業に適した手法ではありません。ここでは、ABMに向いている企業と向かない企業について解説。最後にチェックリストも用意しましたので、ぜひ参考にして下さい。
ABMに向いている企業には、営業の商談単価が高いなどいくつか特徴があります。ここでは、ABMに向いている企業の特徴を4つご紹介しますので、自社に当てはまるものはないかどうかチェックしてみてください。
ABMは、限られたターゲット企業に対して深くアプローチする手法です。そのため、顧客のLTV(顧客生涯価値)が高い企業ほど費用対効果が見込めます。少数の見込み顧客に対して時間とリソースをかける分、契約に至った場合のリターンが大きく、ABM施策の投資回収がしやすくなります。
BtoBでは、購買の意思決定に複数の関係者が関与するケースが多く、関係者ごとの課題や関心に応じたアプローチが必要になります。ABMでは、企業単位でのアプローチを行うため、こうした複雑な意思決定構造にも対応しやすく、関係性を構築しながら合意形成を促す施策に適しています。
ABMでは、ターゲット企業へのアプローチにおいて、マーケティングと営業が密に連携しながら役割を分担することが求められます。そのため、すでに営業とマーケが分業体制にある企業は、ABMの導入・運用がスムーズに進みやすく、両部門が連携して成果を最大化する仕組みを作りやすい点がメリットです。
ABMを始めるには、狙うべきターゲット企業やキーマンを明確にする必要があります。その際、リード情報が豊富にある企業は、見込み度の高いアカウントを選定しやすく、効果的なアプローチ戦略を立てやすくなります。蓄積されたリードを活かし、選定・優先順位付けに活用することが可能です。
ABMは、ターゲットを絞って施策を行う分、多くのリソースを必要とするため、導入を検討する際は慎重な判断が必要です。ここでは、ABMが向いていない企業の傾向とその理由について解説します。
商談単価が低く、リードの数を追うことで成果を上げるビジネスモデルでは、1社ずつ丁寧に対応するABMは非効率です。こうした場合は、広告やコンテンツによる大量集客・ナーチャリングを重視したマーケティング戦略の方が適しています。ABMは工数がかかるため、単価に見合わないリスクもあります。
ABMの効果を最大化するには、相手企業やキーマンに合わせて情報や提案をパーソナライズする必要があります。そのため、商品やサービスが汎用的で、誰にでも同じ提案が通用するモデルの場合、ABMの特長が活かしにくくなります。この場合は、セグメント別のマーケティングの方が効率的です。
ABMは、ターゲット企業ごとに綿密な情報収集と戦略設計が必要であり、営業・マーケティング双方の連携と人的リソースが不可欠です。リソースが限られていると、ABMに必要な施策が十分に実行できず、かえって施策が中途半端になってしまう恐れがあります。
ここまで、ABMに向いている企業とそうでない企業の特徴について解説してきましたが、自社がABMに向いているかどうか、判断に迷う方も多いかもしれません。そこで、チェックリストを作成しましたので、ぜひご活用ください。
| 自社にとって「受注率が高い企業像」がある程度明確になっている | チェック(〇/×) |
|---|---|
| マーケティングの目標が"リード数"より"商談数・受注額"にシフトしてきている | チェック(〇/×) |
| 自社の商材は、ターゲットとなる企業数がある程度限られている(=広く浅くではなく、狭く深く攻めたい) | チェック(〇/×) |
| 「大量リードは取れているが商談につながらない」といった課題を感じている | チェック(〇/×) |
| マーケティングと営業の連携がある程度取れている、または今後強化したいと考えている | チェック(〇/×) |
|---|---|
| マーケ・営業の部門間で「ターゲット企業リスト」の共有・合意が可能な体制がある | チェック(〇/×) |
| 1社1社に対して個別のアプローチや戦略を考える文化・体制がある | チェック(〇/×) |
| 「大量リードは取れているが商談につながらない」といった課題を感じている | チェック(〇/×) |
| 部門横断で"共通KPI"を設定・追いかける動きができそう(またはしたい) | チェック(〇/×) |
| MAやCRM、SFAなど何らかの顧客管理・施策実行ツールを導入済み | チェック(〇/×) |
|---|---|
| 上記ツールとの連携や、データ活用のイメージが描けている(または今後整備予定) | チェック(〇/×) |
| 「どの企業に、どのようなコンテンツを、いつ届けるか」を戦略的に考えたい | チェック(〇/×) |
| 社内に(または外部パートナーと協力して)コンテンツ作成や施策実行を進められるリソースがある | チェック(〇/×) |
| 「やりっぱなし」ではなく、施策ごとの振り返り・PDCAを回せる体制がある | チェック(〇/×) |
|---|---|
| ターゲットアカウントごとの反応や進捗を可視化・管理する仕組みが必要だと感じている | チェック(〇/×) |
| ABMで得られた成果を社内で報告・共有し、施策を横展開する意欲がある | チェック(〇/×) |
13~16個 ABM導入のタイミングとして非常に良好。体制・課題ともに合致。具体検討を始めましょう。
8~12個 導入候補圏内。課題にフィットする部分が多く、一部の準備を進めるとより効果的。
4~7個 検討段階。ABM導入の前に目的や体制の明確化が必要です。スモールスタートを視野に。
0~3個 今はまだABMよりも、MAやCRM整備、営業体制の構築が先かもしれません。
ABMはすべての企業に適した手法ではなく、商談単価や組織体制によって向き不向きがあります。本記事では、ABMに向いている企業・向いていない企業の特徴を整理し、導入判断に役立つチェックリストもご紹介しました。自社に合うかどうか、ぜひ冷静に見極めてみてください。
ABMツールと一口に言っても、その活用方法は営業部門とマーケティング部門とで異なります。
ここでは、インバウンド営業・アウトバウンド営業それぞれの特性に応じて、アプローチ可能なフェーズや手法に違いのあるツールをご紹介いたします。ツール選びの参考にしてください。