数あるABMツールの中でも、顧客の興味・関心を分析して営業機会を創出する「インテントデータ・分析型」ツールについて解説します。この記事を読めば、ツールの特徴や自社に合った選び方がわかり、データに基づいた戦略的なアプローチを実現するための知識が身につきます。
インテントデータ・分析型ABMツールとは、Web上の行動履歴といった外部データを分析し、顧客の興味・関心(インテント)を可視化することに特化したツールです。例えば、特定のキーワードでの検索や、競合製品サイトの閲覧、関連情報の収集といった行動は、顧客が何らかの課題解決策を探しているサインと言えます。
このツールは、そうした「ニーズの兆候」をいち早く捉え、今アプローチすべき企業を特定するのに役立ちます。従来のように手探りでアプローチするのではなく、データに基づいて成約確度の高い企業に絞って営業活動を展開できるため、商談化率の向上や営業プロセスの大幅な効率化が期待できます。
このツールは特に、まだ接点のない潜在顧客の中から、自社サービスへの関心が高まっている企業を発見したい場合に非常に有効です。市場全体の動きを分析し、ニーズが顕在化したばかりの企業をリストアップできるため、競合に先んじたアプローチが可能になります。
また、すでに保有している見込み顧客リストの中から、購買意欲が高まった「今が狙い目」の企業を優先順位付けする際にも活用できます。メルマガの開封やWebサイトへの再訪といった行動だけでなく、外部サイトでの情報収集状況も加味してスコアリングできるため、より的確なタイミングで営業担当者がフォローに入ることが可能です。
インテントデータ・分析型ABMツールは多くの製品が存在しますが、ここでは特徴的な6つのツールをピックアップしてご紹介します。それぞれの強みを比較し、自社のマーケティング・営業戦略に合うツール選びの参考にしてください。
Sales Markerは、顧客の関心や興味に基づくインテントセールスを支援する機能が備わったABMツールです。セールスシグナルなど魅力的な機能が搭載されており、手当たり次第の営業から戦略的な営業への転換を図ることができます。
Marketing Markerは、インテントセールスの支援ツール「Sales Marker」を手がける企業が提供するABMツールです。同社のインテントに関する知見がこちらのツールにも活かされており、潜在ニーズへのアプローチを行えるのが魅力となっています。
コンテンツマーケティングに適した機能が特に充実しているイスラエル発のABMツール「TRENDEMON」。コンテンツごとのパフォーマンスを可視化できるダッシュボート機能など、魅力的な機能が数多く搭載されています。
immedioは、Webサイトを訪問したターゲット企業からの電話を即座に担当者へつなぐことで、商談機会の最大化を支援するツールです。インテントデータを活用して確度の高い企業を特定し、その訪問タイミングを逃さずにリアルタイムで対応できる点が大きな強み。機会損失を防ぎ、営業効率を飛躍的に高めたい企業に適しています。
SalesRadarは、自社サイトにアクセスした企業のデータをリアルタイムで通知し、アプローチリストを自動生成するツールです。企業のWeb行動から興味・関心の度合いを分析し、有望な見込み客を可視化します。誰が・いつ・どのページを見たかがわかるため、顧客のニーズに合わせた最適なタイミングでのアプローチを実現します。
Select DMPは、多様な外部データを活用して顧客理解を深めるデータ活用プラットフォームです。Web行動ログや購買データなどを統合・分析し、ターゲット企業の解像度を高めることができます。精緻な顧客セグメントを作成し、それぞれのニーズに合わせたパーソナライズされたマーケティング施策を展開したい場合に役立ちます。
インテントデータ・分析型ABMツールを導入するなら、自社の目的や営業体制に合ったものを選ぶことが成功の鍵です。数ある製品の中から最適なものを見つけるために、どのような点に注目すればよいのでしょうか。ここでは3つの視点から、ツール選びのポイントを解説します。
まず確認したいのが、どのような種類のインテントデータを、どれくらいの範囲から収集できるかという点です。例えば、特定の製品やサービスに関連するキーワード検索、競合サイトの閲覧履歴、業界ニュースの閲覧といった行動データを収集できるツールがあります。自社のターゲット企業がどのようなWeb行動をとるかを想定し、それに合致したデータを取得できるかを見極めることが重要です。また、国内企業だけでなく海外企業のデータもカバーしているかなど、アプローチしたい市場の範囲も考慮しましょう。
収集したデータをどのように分析し、営業活動に活かせる形で提示してくれるかも大切な選定基準です。企業の興味・関心の度合いを自動でスコアリングする機能や、関心のあるトピックを具体的に可視化する機能があると、アプローチの優先順位付けがしやすくなります。また、分析結果が表示されるダッシュボードが直感的でわかりやすいかどうかも確認しましょう。専門家でなくても、誰が見ても「次に何をすべきか」がわかるようなツールが理想的です。
インテントデータを実際の営業アクションにつなげるためには、現在使用しているSFA/CRMやMAツールとの連携が欠かせません。例えば、SalesforceやHubSpotなどと連携し、インテントが高まった企業の情報を自動で通知したり、営業担当者にタスクを割り当てたりできると、対応のスピードが格段に上がります。データがスムーズに連携されるだけでなく、営業フローの中に自然に組み込めるような仕組みが整っているかを確認することが、導入後の活用度を左右します。
インテントデータ・分析型ABMツールは、顧客の「今」のニーズをデータに基づいて捉え、効率的で戦略的なアプローチを可能にする強力な武器です。今回ご紹介した選び方のポイントを参考に、自社の課題や目的に最もフィットするツールを選びましょう。適切なツールを導入することで、勘や経験に頼った営業活動から脱却し、成果の向上を期待できます。
ABMツールといっても、その活用方法は営業部門とマーケティング部門とで異なり、さらに自社の課題をどう解決したいのかによっても選ぶべきツールは変わります。
このメディアでは、インバウンド/アウトバウンド別の目的に応じて、商談化に直結しやすいABMツールを4つ厳選してご紹介。自社の現状にフィットするツール選びの参考として、ぜひご覧ください。
ABMツールと一口に言っても、その活用方法は営業部門とマーケティング部門とで異なります。
ここでは、インバウンド営業・アウトバウンド営業それぞれの特性に応じて、アプローチ可能なフェーズや手法に違いのあるツールをご紹介いたします。ツール選びの参考にしてください。